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 Vol.1 校長からご挨拶

 Vol.2 ヘドンのスミスカラー

 Vol.3 ザラゴッサ Jr.

 Vol.4 「WORKS.2010」

 Vol.5 雄蛇ヶ池の悪夢

 Vol.6 初バス

 Vol.7 我慢できない自分

 Vol.8 裏セミ

 Vol.9 「ロッドとプラグと
       ラインの関係」裏話


 Vol.10 日記帳から甦った
      津久井湖の記憶


 Vol.11 FO-60の変遷

 Vol.12 IHFE・マグナム
        40thカラー


 Vol.13 相模湖

 Vol.14 5月の明暗

 Vol.15 夏の思い出

 Vol.16 バス釣り・・
      ・・沢山のing


 Vol.17 沢山のing・・
      ・・プラッギング


 Vol.18 グリップの話

 Vol.19 ロッド作りの裏話

 <Vol.20〜>



玉越アカデミー

玉越アカデミー校長室 Vol.9

「ロッドとプラグとラインの関係」裏話

 10月17日に琵琶湖で開催された「Super Strike Day in 琵琶湖」には我々の予想を超える50名近い会員とその友人達が集まって、楽しいひと時を過ごせた事、大変嬉しく思いました。

 皆さん有難う!!

 その折、私が「ロッドとプラグとラインの関係」についての講習を行いましたが、ここではその続きとして簡単なおさらいと裏話みたいな事も書いて見たいと思います。


8lbラインを使って講習開始!

 私達が8LBラインを使う理由・・・

 それは使うルアーの大きさにも関係が有りますが、基本的にはラインが細い方が抵抗が少ないのでルアーが本来持っている動きを生かし易いから。
 そしてロッドには滑らかに、艶かしく操る為にベリーからバットに掛けてが強すぎず、適度な粘りが必要となるのです。

 例えば、細身のカクーン(10g)を使う時、ロッドが硬いとルアーに伝わる瞬間の力が強過ぎて、ルアーが頭を水中に突っ込んでしまったり、“ビシャッ”と水面を叩くようにして硬い動きになり易いのです。

 だから、ロッドは手首を返して操作を始めた時、ルアーの重みをティップでは無く、ティップの少し下からベリーに掛けてのタワミで受け止めることの出来るソフトなスローテーパーが良いのです。
 これだとルアーへの力の伝わりが瞬間的ではなく、“グワ〜ッ”と伝わるので、ルアーも“ヌメッ”と動くのです。

 ですが、この時、使用しているラインが太いと、ラインの抵抗でルアーが動き切れずに真っ直ぐに来てしまい易い・・・と言うことになります。

 しかし、このタックルで今度は、21g(3/4oz)もあるルアーを操作しようとすると、
・キャストがスムーズに出来ない=ロッドがルアーの重さに負けてしまうから
・アクションを加えるにも、いつものような力加減ではルアーに伝わらない=ルアーの重量が重いので動かすには10gの時よりも強い力が必要

 となります。

 そして強い力で操作し続けると、ロッドが柔らかいので撓んでから戻るまでのタイムラグが出て操作し辛くなるのです。
 だからロッドはもっとパワーがあり、バットも少し硬いミディアムスローのものが必要となるのです。

 このようにトップウォータープラグを自分の意図するように動かすには、

プラグとロッドとラインのバランスがとても大事なのです。

この事は、文章で読むよりも実際に見て、体験すると直ぐに分かることなので、当日、デモンストレーションした訳です。

 実は、当日の朝こんな事がありました。皆さんが来る前に、講習の時間になると少し波も出てくるだろうと予測して、使うルアーを何にするか決める為にプラクティスをしていたのです。

 候補はインナーハンド、カクーン、ウイゾでした。

 まずウイゾ・・・これはカラーが見え難いのと波があると突っ込み易いので外しました。

 次にインナーハンド・・・最初はこれに決めていたのですが、何しろこのルアーは動きが抜群で操作性も幅広いので、多少条件が変わっても「動いてしまう」のです。従って違いが分かり難いと言うことでボツ。

 そしてカクーン・・・細身で小気味の良い動きが特徴。動かすのが難しいとの声も時々聞くのですが、コツを掴めばとても使いやすいルアーです。だから使い方でアクションの差がはっき出易いということで使うルアーはカクーンに決めたのです。

 8時頃から試投をしていたのですが、少し離れたところで2人の若者が同じようにトップウォータープラグをキャストしていました。

 そして、彼らが近づいて来て

「おはよう御座います。」

「どうですか〜?」

「僕たちもイベントに参加するんです」

「昨日の夜遅くに着いたんですよ」

「愛媛からです。」

「いや〜有難う」


早朝、愛媛からの参加者とカクーン談義
てな会話を交わしていたら、

「私、ワイルドフィッシュさんのセミナーに行きました。だから玉越さんとは前にも会っているんです。」

と言われてしまった。(今まで沢山の方とセミナー等でお会いしているのですが中々、皆さんの顔と名前が覚えきれずに失礼してしまう事もあるので、遠慮しないで声を掛けて下さい。)

 其の彼が、私の操るカクーンを見ながら

 「やっぱり8ポンドだと違いますね〜」と呟いた。

 はっきりとは覚えていないのだが、何でも彼はカクーンを持っていたのだが、余り上手く泳がすことが出来ずほとんど使っていなかったらしい。ある時、友人から

「やっぱり8ポンドだと動きが違うよ」

と聞いていたので自分も8ポンドを使ってカクーンを動かして見たら、“あれっ!”と思うぐらい違いが分かったとの事。それからはカクーンを良く使うようになったし、バスも釣れたそうです。

「じゃあ〜今、カクーン付いているから投げてみない」

とタックルを彼へ差し出した。彼は一瞬戸惑いを見せたが、直ぐに私のタックルを受け取ってキャストを開始、アクションをつけ始めた。見るとかなり良い感じで動いている。

「カクーンは竿先を少し上へ跳ね上げるような感覚で操るといいよ!」

などとアドバイスをしながら眺めていると、何投目かのキャストで2アクション目ぐらいにストライク。

「アッ出た」

思わず私も叫んでしまったが上手くフッキング出来ずバレてしまった。

「バスが出たんだから合格だよ」などと会話をしながら

「それじゃ〜今度は太いラインのこのロッドで試してごらん」

と14ポンドをセットしたロッドを手渡したのです。不安そうにキャストしアクションを付け始めると

「アレッ、動くぞ、何で?」

「前は上手く動かせなかったんだけどな〜」

と不思議そうな表情、見るとカクーンはそこそこの動きを見せていました。

 何故か?・・・彼は8ポンドでカクーンを動かしている内に、自然と力加減、タイミング、ロッド操作、糸捌きが身についていたからです。 特に糸裁きと力加減(手首の返し)が重要でこれをマスターするとロッドが硬過ぎても糸捌き(糸ふけ操作)で完璧とはいかないが何とかアクションをつけることは出来るんです。

 本当はここまでレクチャー出来ると完璧なのですが、それには時間の積み重ねも必要となるので、とても無理なことですが!

 基本がマスター出来ると色々な応用が出来る!

 まずは動かし易いルアーでタイミングと手首の動きを掴み、少し難しいルアーにトライして見て下さい。
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