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 Vol.1 校長からご挨拶

 Vol.2 ヘドンのスミスカラー

 Vol.3 ザラゴッサ Jr.

 Vol.4 「WORKS.2010」

 Vol.5 雄蛇ヶ池の悪夢

 Vol.6 初バス

 Vol.7 我慢できない自分

 Vol.8 裏セミ

 Vol.9 「ロッドとプラグと
       ラインの関係」裏話


 Vol.10 日記帳から甦った
      津久井湖の記憶


 Vol.11 FO-60の変遷

 Vol.12 IHFE・マグナム
        40thカラー


 Vol.13 相模湖

 Vol.14 5月の明暗

 Vol.15 夏の思い出

 Vol.16 バス釣り・・
      ・・沢山のing


 Vol.17 沢山のing・・
      ・・プラッギング


 Vol.18 グリップの話

 Vol.19 ロッド作りの裏話

 <Vol.20〜>



玉越アカデミー

玉越アカデミー校長室 Vol.18

グリップの話

「玉越さんはシングルグリップは使わないのですか?」

と聞かれる事が、時々あります。

 そして先日、琵琶湖で釣りする仲間が、「Surface Vol.4」のセミダブルグリッププレゼントの応募に添えて、彼が感じているセミダブルの利点を寄せてくれました。

 そこで今回は、グリップについて少し書いてみます。  会報誌の方には、M編集長が理論的に解説してくれていますので、ここではもう少し砕けた話にしようと思います。

 私は現在6フィート以上のロッドにはセミダブル、5.5フィートや5.1フィートにはシングルグリップを使っています。
 若い頃はFO−60、GO−103もシングルグリップで使っていました。
 今でも私の本音は

「手首の力と腕力があれば、シングルグリップでスイスイとキャストしたい。」

のです。それの方が 「かっこいい!!」 でしょ。

 でも、もう無理のようです。

 DVD「僕のヘドンストーリー」の撮影では、ヘドンロッドと、SS−60Lをシングルで多用しました。正味1日半のロケだったのですが、1日目の夜には二の腕の筋肉と右肩が痛くなる始末。

 さらに、映像のなかにイエローのザラII で、いい感じにストライクがあって、バラすシーンがあるのですが、実を言うと、あれはしっかり合わせきれなかったのです。その時、

「あ〜これはダメだな〜」

と痛感した次第です。

 そんな事も有って今回、FO−60の40周年のロッドには特別にお願いして(職権乱用とも言われておりますが・・・)、シルバーのセミダブルを作っていただき使用しています。

 さらに、皆さんからの非難?を少し和らげる為に、少量ですが会員専用通販ページで販売させていただいています。

 話をグリップに戻しましょう。

 短いロッドにはシングルがいい理由。

 小さな野池や小規模河川等では、必然的にショートディスタンスの釣りになります。そこでは小さなモーションでライナー気味にオーバーハングの中に打ち込むキャストが要求されたり、プラグを演出させる距離も短く手返し良く釣ってゆくのでシングルの方が圧倒的に取り回しが良いのです。

 左手を添えるセミダブルだと毎回手加減をしてキャストしないと飛び過ぎたりしてしまいます。

 逆に、琵琶湖のようなオープンウォーターやポイントとの距離を取れる釣り場ではロングキャストが要求され、ロッドも長くなるのでセミダブルの方が左手を添えることにより方向性のブレが少なく、キャスト時のタメも楽です。
 セミダブルでのキャストで重要なのは

「左手は添える程度」です。

 左手でグリップエンドを強く握るとキャストがギクシャクしてしまいます。あくまでも右手がリードして左手は補助です。
バックキャストでルアーの重みがロッドに乗ってから右手を少し押し出すように手首を返します。その時グリップエンドに添えた左手を引いてロッドの振り出すスピードとパワーを補助してあげるのです。

 この時、左手の引く力が強過ぎると竿先を前へ押し出す力ではなく、下へ振り下ろす力が勝ってしまいトルクのある伸びるキャストにならないので注意して下さい。

 ルアーをアクションさせるときに長さが邪魔にならないか?と聞かれますが、この程度の長さなら邪魔にはなりません。

 そして、バスとのファイト時ですが、大阪のメンバーからも、
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 「ランカーサイズとのファイトが激しくなると、シングルだと胸元にロッドとリールを近づけて窮屈そうにドラグ調整(使っているラインが8〜10ポンドなので)を行っています。
 セミダブルの場合は肘の下にグリップエンドを入れたり、脇の下あたりに挟み込むような感じでファイトを行い、右手はドラグを含めたリール対応を行っている事が多く、全般的にセミダブルの方が大物とのやり取りに関してもアドバンテージがあるように思います。」
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との意見をいただきました。私も同意見で、グリップエンドを肘に添えることにより強烈な引きにも手首への負担が軽減され楽に取り込める利点があると思います。


シングルハンドルのファイトシーン

セミダブルで引きに耐える

 私自身、セミダブルでのキャスティングで今年気を付けていた事があります。

 1日釣りをしていると、朝は問題なくても午後になると狙った所よりも右にズレル傾向が多く出るようになりました。最初の頃は

「あれ〜右に行っちゃった。少しスリークォーター気味になってんだな。」

と思ってましたが、どうも改善されないので意識してキャスティングをチェックしました。

 まずリールを90度左に寝かせて構え、バックキャスト(そこまではOK)、そしてフォワードキャストからフィニッシュ。すると、その間に僅かですが手首が捻れてフィニッシュしていました。結果、ロッドティップが真っ直ぐ振れていなかったのです。


キヤストのスタート時

フィニッシュ時

 バス釣りを始めてから40数年キャストを続けていて、オーバーヘッドキャストの基本が自分流のスタイルに固まっているのですが、変な癖も知らず知らずに付いていたのですね。

 しかも疲れて来ると出てきてしまうのです。やはり歳にせいですかね〜。

 昔から比べるとロッドも軽くなり、グリップもマグネシュームのおかげで軽量化され、総体的に楽にはなりましたが、やはりシニアにはセミダブルがお似合いかな?と思っています。



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