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玉越アカデミー校長室
マグナムトピード 幻のS−6カラー
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<2014/1/22>
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スーパーストライククラブも6年目を迎える事が出来ました。これも会員の皆さんのご支援のおかげと感謝しております。
今年も昨年同様、4回のイベントを計画して皆さまとの交流を図りたいと思っておりますので何卒宜しくお願いします。
さて、今年の特典ルアーですが、ヘドン・マグナムトピード・幻のS−6カラーに決まりました。この色の話は以前の校長室(Vol.2「ヘドンのスミスカラー」)でも紹介しましたのでダブルかも知れませんが、今一度紹介したいと思います。
何故、幻か?・・それは、このカラーは1981年のスミスカタログに掲載されたのですが実際に販売したのはこの色ではなかったからです。
そもそもこの色の基になったのは羽鳥静夫さんが自分のプラグに塗っていた綺麗なパーチカラーでした。
私自身とても気に入っていたので、これを何とかヘドンで再現したいと思ったのです。勿論、全く同じように出来るとは思っていませんでした。なにしろ羽鳥さんの原型は非常に細かな作業によって仕上げられており、とても量産出来るベースではありませんでしたから。それでもヘドンには
「何とかこの雰囲気に近い物にして。」
とお願いしてサンプルを送ったのです。
そして出来上がって来たのが、1stサンプルカラーです。これでもぜんぜん違いますが、当時のヘドンにしては随分と頑張ったな〜と言う事でOKを出し、カタログに掲載したのです。
ところが・・です。春に商品が入荷したら、何と全く違う色でした。これにはビックリでしたが
「全くヘドンはしょうがないな〜」
とか言いながら結局、下の画像の色が「スミスのS−6」になってしまったのです。
羽鳥さんオリジナルの色
ヘドンから来た1stサンプル (これをカタログに掲載した)
実際に商品になって入荷した物
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何時かは最初に送られて来たS−6を再現したい、との思いで会社のサンプルボックスに入れて置いたのですが、実は一度だけ持ち出して使った事があります。それもロッド&リールの取材で・・・。
数年前の初夏?だったか、場所は芦ノ湖、ヘドンで釣ると言う企画でした。
私はザラIIをメインに釣って行ったのですが、九頭龍神社にさしかかってこのマグナムトピードを使い出しました。沖から向かって左側の少し窪んだワンドを距離を取ってロングキャストで攻めて行き、何投目かのフルキャストで手元が狂って上の木に・・。
外そうと煽ったらラインブレイク!
直ぐに掛った木を見失わないように近づいて探したのですが、葉の緑と同化していて発見出来ません。 何度か入り直したり、カメラマンや中村編集長も一緒になって探してくれたのですが見つからず時間だけが過ぎて行きました。取材中にこんな事してたらマズイだろうと思い
「もう諦めます。行きましょう」
とエレキのスイッチを入れて沖に向かいました。すると、カメラマンが救いの一言
「あのルアーって貴重品なんでしょ」
「はい、日本に一つしかありません。でも、もういいです。しょうがない。」
「え〜、それならもう一度だけ探しましょうよ」
「えっえ〜、そうですか。それならもう一度戻りますか」
となって再度、木の下へ、するとカメラマンさんが
「あれって・・違いますか?」
指差す先に葉っぱとは少し違う形の何かが・・あれだ!
ロッドで枝を引っ掛けて、遂に回収。あの一言が無かったら、本当に幻のルアーになって今、ここにはないのですよ。
それ以来、使えないままサンプルボックスに入っていたのですが、どうしても使える物が欲しいと言う個人的な感情もあり、意を決してチャレンジして見ました。
無理を承知で頼みこんだ結果、かなり苦労をされたようですが、これならOKというカラーに塗っていただけました。かなり手作業分が多い為、通常の販売ベースには乗せる事はできませんが、クラブ特典ルアーとして製作を受けてもらえる事になりました。
33年の思いが詰まった S-6。満足できる仕上がりになりました。
今年は幻のS−6で大物ゲットなんて夢を実現したいと思っています。
皆さんも是非使って報告して下さいね。
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